むかしむかし

さくら坂。

むかしむかし

うらあたたかな春のころ

ノン姫とジイは山に

山菜とりに出かけたそうな。

すると、あぶな坂の途中

きらきら光る

金色の水が湧いてきて

姫たちおそるおそる

汲みかえり

枯れた庭の木に

そっと、やったそうな。

2日もすると

みごとに薄紅の花を

つけたそうな。

それを`さくら´と名付け

たいそう大事にしたそうな。

それから春ともなると

あの湧き水の坂では

同じ木が薄紅の色をつけ

山肌をうめたそうな。

それを村では

さくら坂と呼んだそうな。

(さくら坂)-31

| | コメント (0) | トラックバック (0)